今回は、ソルゴーを活用したエコな「草マルチ」、思い切った剪定で収穫量を復活させる「秋ナスの更新剪定」、そして秋冬野菜成功の要となる「土作り」の3つのポイントを分かりやすく解説します。しっかりとお手入れをして、秋の収穫シーズンを思い切り楽しみましょう!
1.【夏野菜のレスキュー】雑草と敷わら代用のソルゴーを活用した究極のエコ「草マルチ」術
皆さん、こんにちは!8月も後半に入りましたが、毎日厳しい暑さが続きますね。 畑での作業も汗だくですが、強い日差しと高温に晒されている夏野菜たちも、そろそろ疲れが見え始める時期です。
ナスやピーマンなどの夏野菜に秋までもうひと頑張りしてもらうためには、この時期の「株元のメンテナンス」が欠かせません。今回は、私が実践している、わざわざ藁(わら)を買わずに畑の恵みを循環させる「エコな敷き草(草マルチ)術」をご紹介します。

なぜ、わざわざ株元に草や藁を敷く必要があるのでしょうか?その最大の理由は、「保湿」と「地温上昇の抑制」の2つです。
連日の猛暑で、むき出しの土はカラカラに乾いてしまいます。土が乾燥すると野菜の根が水分を十分に吸い上げられず、株全体がバテてしまいます。また、直射日光が直接土に当たると、私たちが想像する以上に地温が上昇し、デリケートな根が傷んでしまうのです。
イラストのように株元をしっかりと覆ってあげることで、土の水分蒸発を防ぎ(保湿)、直射日光を遮って根を守る布団のような役割を果たしてくれます。
晴耕雨読流!買わずに済ませるエコな「敷き草」
ホームセンターに行けば綺麗な「敷き藁」が売られていますが、私はあえて購入しません。畑にあるものを有効活用する方が、理にかなっているからです。
私が主に使っているのは、以下の2つです。
1. 厄介者の「雑草」を宝物に:草取りが“資材集め”に変わる!
夏の畑仕事で一番の悩みの種といえば、果てしなく続く「草取り」ですよね。汗だくになって抜いた後、それを一箇所に集めて処分する片付け作業までセットになると、「あぁ、また草取りしなきゃ…」と心の大きな負担になりがちです。
でも、この「抜いた雑草=有能なマルチ資材になる」と捉え方を少し変えるだけで、不思議と畑に向かうモチベーションがガラリと変わります。
ただの面倒な労働だった草取りが、「野菜の株元を守る敷き草がもっと欲しいから、どこかに良い草は生えていないかな?」と、まるで資材を探す宝探しのような感覚に変わるのです。
抜いた草は集めて捨てる必要はなく、そのまま野菜の株元にポンポンと敷き詰めるだけ。片付けの手間が省けるうえに野菜も元気になるので、肉体的にも精神的にも本当にラクになります。まさに厄介者が宝物に変わる、一石二鳥のアイデアです。
2. 緑肥「ソルゴー」の切り残しを活用 私の畑では、風よけや土壌改良(緑肥)の目的で「ソルゴー」を育てています。このソルゴーを刈り取った後の切り残しや茎葉も、最高の敷き草になります。太くてしっかりしているため、土の表面を覆うにはぴったりです。畑の中で育てたものを、畑の中で循環させる。これが無駄のない家庭菜園の醍醐味ですね。

ソルゴー:主に風よけ
:夏の日除け
:すき込んで
堆肥
:敷き藁代わり
草マルチを成功させる、ちょっとしたコツ
最後に、抜いた雑草を敷き草として使う際の「失敗しないポイント」をいくつかご紹介します。
- 種ができる前の草を使う: 花が咲いて種ができてしまった雑草を敷くと、そこからまた草が生えてきてしまいます。なるべく種が落ちる前の若い草を使うのがポイントです。
- 少し天日干しにする: 抜きたての青々とした草をドサッと厚く敷きすぎると、中で蒸れてしまうことがあります。通路などで少し天日に当てて、しんなりさせてから敷くと良いでしょう。
- 株元は少し空ける: 茎の根元にピッタリ密着させすぎず、少しだけ隙間を空けて呼吸できるようにしてあげると、病気の予防になります。
- いかがでしたでしょうか。 雑草やソルゴーを活用した「草マルチ」は、お金もかからず、環境にも優しい最高のメンテナンス術です。
2.思い切りが肝心!秋ナスを爆発させる「腰の高さ」の更新剪定
夏の間、美味しいナスをたくさん実らせてくれた株も、お盆を過ぎる頃には枝が混み合い、花が咲いても実が太りにくくなってきます。いわゆる「なり疲れ」の状態です。ここで株を一度リフレッシュさせるのが「更新剪定(切り戻し)」です。

「どこを切ればいいの?」と迷う方も多いですが、私のこれまでの経験上、最も確実な目安があります。
極意1:剪定位置は「腰の高さ」で思い切って! イラストにあるように、「自分の腰の高さ」を目安にして、各枝を思い切ってバッサリと切り揃えてみてください。「こんなに切って大丈夫?」と少し勇気がいりますが、古い枝葉を落とすことで、株の栄養が新しい芽(脇芽)に集中し、若々しい株に生まれ変わります。

・各枝を腰の高さ
で剪定
・スコップで根切り
・化成肥料追肥
極意2:「通路の境目にスコップ」で根切り&追肥のセット技 そして、剪定と絶対にセットで行ってほしいのが、「根切り」と「追肥(肥料の追加)」です。 やり方は簡単。畝(うね)と通路の境目あたりに、スコップを垂直にザクッと深く入れます。するとブチブチッと古い根が切れる感触があるはずです。これをあえて行うことで、根に刺激を与え、新しい根の発根を促します。
スコップを入れて隙間ができたところに、「8-8-8の化成肥料」をひと握りパラパラと施して土を戻します。バランスの良い8-8-8の肥料が、新しく伸びる根からグングン吸収され、秋に向けて驚くほど元気な秋ナスが収穫できるようになりますよ!
3.秋冬野菜の成功のカギ!晴耕雨読流『土作り』に挑む
第3章のテーマは、野菜作りの最も重要で、最も奥深い「土作り」です。これまで夏野菜を育ててきた土をリセットし、ダイコンやブロッコリー、ニンニクといった秋冬の野菜たちがのびのびと根を張れる「ふかふかの土」に生まれ変わらせる、私なりの極意をまとめました。

第1の極意:夏野菜の残渣(ざんさ)を活かす「循環型リセット」
秋冬野菜の準備は、まず夏野菜の片付けから始まります。トマトやキュウリの残った茎葉を、ただ処分するのはもったいない! 私は、これまでの記事(第1章)でもお伝えした通り、畑の恵みを循環させることを大切にしています。
病気にかかっていない健全な残渣は、細かく刻んでそのまま畑にすき込み、緑肥として土に還します。それが難しい場合でも、コンポスト(堆肥箱)に入れて堆肥作りを始め、次の土作りの資材として蘇らせます。厄介者だった草取りの草も同様です。「畑にゴミを出さない」これが、晴耕雨読流の最初のステップです。
第2の極意:土の酸度(pH)と硬さを解消!「石灰と堆肥」の力
夏野菜を育てた後の土は、野菜の根からの呼吸や、肥料の分解によって酸性に傾きがちです。多くの秋冬野菜は中性〜弱アルカリ性の土を好むため、これを中和する必要があります。
また、頻繁な水やりや夏の強い日差しで、土の表面が硬く締まってしまっていることもあります。これらを解消するポイントが「石灰と堆肥」です。
- 酸度を中和する「石灰」:私は、土に優しく、ミネラルも補給できる「有機石灰(カキ殻やサンゴなどが原料)」や「苦土石灰」を使います。畝全体に均一に散布します。
- 土をふかふかにする「堆肥」:硬くなった土を団粒構造(土の粒子がくっついて、水はけ・通気性が良くなること)にし、微生物の住処となるのが堆肥です。牛糞堆肥や鶏糞堆肥、あるいは自分で作った草マルチ堆肥などをたっぷり入れます。
第3の極意:「深耕(しんこう)」と「元肥(もとごえ)」で、根が喜ぶ環境を!
秋冬野菜の多くは、冬の寒さに耐えるために、しっかりと深く根を張る必要があります。そのため、土作りでは深く耕すことが特に重要です。
- 深く耕す「深耕」:石灰と堆肥を散布したら、スコップを垂直にザクッと深く入れ、少なくとも1シャベル分(約30cm以上)の深さまで土をひっくり返すように耕します。この時、土の中の塊を細かく砕き、空気をたっぷり含ませることで、根が伸びやすくなります。
- 最初の栄養「元肥」:野菜の初期生育を支えるために、ベースとなる肥料(元肥)を施します。私は、これまでもお馴染みの「8-8-8の化成肥料」を、畝全体に均一に混ぜ込みます。ゆっくり効く有機質肥料(ボカシ肥など)を併用するのもおすすめです。
耕した後、1〜2週間ほど土を寝かせることで、石灰や堆肥が土に馴染み、微生物が活発になって、野菜の植え付けに最適な土へと生まれ変わります。

カボチャの終わった跡
・野菜の残渣
・米ぬか
・発酵促進資材
・完熟牛糞堆肥


コメント