メロンのようなさわやかな甘さと、シャキシャキとした食感が魅力の「マクワウリ」。高級なネットメロンと比べて病害虫や暑さに強く、栽培のハードルが低いため、家庭菜園にとてもおすすめの果実的野菜です。
今回は、土作りから収穫まで、マクワウリを甘く・おいしく育てるための栽培のコツを徹底解説します!なおまくわうり栽培は地這いと立体がありますが、今回は地這いを例としました。
1. 苗の植え付けと「コンパニオンプランツ」の活用
マクワウリは高温を好むため、気温が十分に上がった5月〜6月上旬が苗の植え付け適期です。本葉が4〜5枚になった丈夫な苗を選び、根鉢を崩さないように浅めに植え付けましょう。
💡 病害虫を防ぐ「コンパニオンプランツ」の合わせ技 無農薬・減農薬で育てたい方には、一緒に植えることで良い効果をもたらす「コンパニオンプランツ」がおすすめです。
- ネギ類(長ネギやニラなど): マクワウリの苗と一緒に、同じ植え穴に根を絡ませるように混植すると、ネギの根の微生物が「つる割病」などの土壌の病気を防いでくれます。
- マリーゴールド: 株間などに植えることで、土の中の有害なセンチュウを死滅させ、アブラムシなどの害虫を香りで遠ざける効果が期待できます。

2. 収穫量アップの要!「摘心(てきしん)」と「整枝」
マクワウリは、親づるや子づるではなく、「孫づる」に雌花が咲き実がつくという性質を持っています。そのため、養分をうまく果実に集中させるには、計画的な摘心(先端を切り取ること)と整枝が欠かせません。
具体的な整枝方法は以下の通りです。
1. 親づるの摘心
- 本葉が5〜6枚(または7枚程度)に育ったタイミングで、親づるの先端をハサミで切り取って摘心します。
- これにより親づるの成長が止まり、わき芽である「子づる」の発生が促されます。
2. 子づるの整枝と摘心
- 親づるから複数の子づるが伸びてきますが、その中から生育の勢いが良いものを3〜4本だけ残し、他の子づるは根元から切り取ります(プランター栽培などでスペースが限られる場合は2〜3本にします)。
- 残した子づるの1節目から4節目まで(下の方)から出てくる孫づるは、風通しを良くするため早めにすべて摘み取ります。
- 子づるの葉が10〜15枚(10〜15節)程度になったら、子づるの先端も摘心します。これにより、実をつける「孫づる」の生長が促されます。
3. 孫づる(結果枝)の整枝と摘心
- 子づるの5節目以降から出てくる孫づるを伸ばし、そこに花を咲かせて実をつけさせます。
- 孫づるに実がついたことを確認したら、その実の先にある葉を1〜2枚(または2〜3枚)残して、孫づるの先端を摘心します。
- こうすることで、つるや葉を伸ばすために使われるはずだった養分が、実に集中して甘く大きなマクワウリが育ちます。
ポイント 着果したあとも不要なわき芽が出てくることがありますが、放置すると実にいくはずの栄養が奪われてしまうため、見つけ次第こまめに取り除くのがおいしく育てるコツです。

3. 確実に実をつける「人工授粉」
虫の少ない環境やベランダでのプランター栽培では、自然に受粉しにくいことがあります。実を確実につけるためには、人工授粉が欠かせません。 花の付け根にふくらみがない「雄花」を摘み取り、花びらを取り除いて、付け根にふくらみのある「雌花」の柱頭に花粉を優しくこすりつけます。花粉の働きが活発な晴れた日の朝9時までに行うのが成功のコツです。受粉させた日付をラベルに残しておくと、収穫時期の目安になります。

4. プロの技!甘さを最大限に引き出すテクニック
マクワウリをただ育てるだけでなく、お店で買う以上に「甘く」仕上げるには、以下のポイントを押さえましょう。
- 摘果(てきか)で栄養を集中させる: 孫づる1本につき実を1個に絞り、1株で合計3〜9個程度になるように形の悪い実を早めに摘み取ります。
- 肥料は「着果」を確認してから: 生育初期から肥料(特に窒素)を与えすぎると、葉や茎ばかりが茂る「つるボケ」になって実がつきません。実が鶏卵ほどの大きさになってから追肥を行いましょう。
- 色を均一にする「玉直し」: 果実が大きくなってきたら、実にまんべんなく太陽の光が当たるように少しずつ実の向きを変えます。実の下にワラや果実マットを敷くと、泥はねによる腐敗や色むらを防げます。
- 収穫前10日間の「水切り」: 収穫の10日ほど前になったら水やりを極力控え、土を乾燥気味に保ちます。この適度な乾燥ストレスによって、果実に糖分がギュッと凝縮されて甘さが増します!

5. 完熟のサインを見逃さない!収穫と追熟
開花・人工授粉から約35〜45日が収穫の目安です。マクワウリの最大の魅力は、家庭菜園ならではの「樹上完熟」を味わえることです。
【完熟のサイン】
- 果実全体からメロンのような甘く芳醇な香りが漂う。
- 実とつるが繋がっているヘタの周りに、「離層(りそう)」と呼ばれるリング状のひび割れができる(これが最も確実なサインです!)。
- 果実の色が鮮やかになり、産毛が消えてツヤが出る。
甘みが最も強くなる「晴れた日の早朝」に、ハサミでつるから切り取って収穫しましょう。 収穫後、常温で数日〜1週間ほど「追熟(ついじゅく)」させると、果肉が柔らかくなってより一層豊かな風味が楽しめます。食べる2〜3時間前に冷蔵庫で冷やすと最高のごちそうになりますよ。




コメント